酸化した椿油の使いみち・使い方

酸化した椿油の使いみち・使い方

椿油を愛用していると、ついうっかり、使い切る前に古くさせてしまうときがありませんか。
残量や買い足し時期を間違えてしまったり、奥のほうにしまって忘れてしまったり、さまざまな事情があると思います。
お客様からもしばしば、「使用期限が過ぎたものは泣く泣く処分するしかないのでしょうか」などのご相談が寄せられます。

たしかに椿油は、長期にわたって保管すると、空気中の酸素や光、温度や湿度などによって酸化が進みます。
より状態が悪くなると、気になるくらい変なにおいがしたり、透明ないし色が濃くなってしまうことがあります。
そうなってしまった椿油は、本来の特性が失われて成分が変質してしまっているため、美容には使わない方がいいでしょう。
そのため五島椿本舗の椿油は、大まかな目安として、「使用期限:常温で1年半、保存方法:冷暗所で保管」とご説明しています。(冷蔵庫に入れる必要はありません)

ですが、処分するのはちょっと待ってください。
実は酸化してお肌には使えなくなった椿油にも、使いみちはたくさんあるんですよ♪

椿油は不乾性油といって、空気中に放置しても乾燥して固まることがない油なんです。
また椿油の成分は人の美容以外にも効果を持っていて、昔から木製品の防腐・防虫・艶出しでも使われてきました。
ですから日常のさまざまなところで活用することができるんですよ。

まずは注油として、機械など器具のお手入れに利用することができます。
ドアや棚などの蝶番に塗れば、潤滑油の役割を果たしてくれ、きしみにはバッチリです。
自転車のチェーンやバリカン、刃物類にも椿油の注油は相性抜群で、サビや劣化を防いで長持ちさせてくれます。
椿油を日用品に使うと、物を大事に思う気持ちが高まり、気分が晴れやかになってきます。

木材に塗るのも、防腐・防虫・艶出し効果があり、長持ちさせる効果があるのでおすすめです。
椿油を代表する植物油は木製品の仕上げに使われており、家具や木のベランダ、木製キャンプ用品などを磨くことができます。
和室の障子やふすまの敷居に擦り込めば、木材を傷ませず、滑りをよくすることもできます。
お肌につけたときと同じように紫外線遮断効果があるので、変色も防いでくれます。
※つげ櫛やみねばり櫛の手入れには酸化していない椿油をご使用下さい。

ほかにも、椿油は革製品のカビ落としにも使えると言われています。
カビてしまった革製のかばんは、先に重曹水で拭き取ったあと、お酢と椿油を1:1で混ぜ合わせたものを塗り込み、吹き上げるとカビの再発を防ぐことができるそうですよ。

当店の椿油は、無農薬のヤブツバキの種をこだわり製法で搾った特別なエクストラバージンオイル。
一番大事なのは、酸化が進まないように冷暗所で保管して、なるべく短い期間で使い切る容量をご購入していただくことです。
しかし、美容以外でもさまざまな用途で活躍することができます。
もし長期の保管で酸化が進んでしまった時は、ぜひ日用品のお手入れなどにご活用下さい。